【マダム・イン・ニューヨーク】苦手なことも挑戦したくなった映画
この映画は、2012年にインドで製作された映画。
俗に言うボリウッドだけど急に歌う・急に踊り出すミュージカル色抑えめ。お話メインのインド映画にしては珍しい作品だと思う。(※ちなみにインド映画はこれ含め2回しかみていないけど)
マダム・イン・ニューヨークをみて
1)人生2回目のインド映画
昔、海外の日本人学校の幼稚園部に通っていた時に秋の発表会の時に踊った「インドダンス」
その際に、踊ったインドダンスの音楽がこちら↓
Bole Chudiyan Best Lyric - K3G|Amitabh|Shah Rukh Khan|Hrithik|Kajol|Kareena|Alka Yagnik
今、思うとこれを幼稚園で踊っていたのも怖いしこれを踊らそうとした先生たちも怖いなぁ。
発表会の後に一応字幕なしで見てみたけどずーっと歌ってて踊ってるイメージでした。
そんなこんなで15年以上たったあとにみた2作目の感想は
「インド映画独特の世界観じゃなくてよかった。」
「なんか。頑張ろうと思えた。」って感じでした。
2)主演女優に注目
まず、シュリデヴィさん(1963-2018)がものすごく綺麗。
私が海外に住んでいた影響で知っているインド人の女性はすごくタフなイメージで
正義感溢れる感じだから映画だけのイメージだけどこんなにしおらしい高嶺の花みたいな方は私の中で意外だった。
4歳からのキャリアで30年ボリウッドで活躍して本作が復帰作でした。
ちなみに私は演技の勉強をしたことはないけど
ついつい俳優さんたちの目や声に注目を置きがちで、インドを母国語にしていない私でも主人公が新しい環境に身を置く不安や周りの何気ない一言に傷つき時の目とかが共感できてついつい心が痛くなるシーンが多かったなと思った。
3)インドの社会が少し見えた
インドは階級社会で宗教や家を大切にするイメージが前からあったけど
この映画では「良妻賢母」を押し付けられるシーンが垣間見れた感じだった。
夫からは「ラドゥを作れるのが取り柄」的な扱いを受ける
映画ではしょっちゅう「ラドゥ」出てきます。(サーターアンダギーみたいなやつ)
大体の映画は「良妻賢母」を押し付けられるとそんなことない!と反発するのが
普通の展開(私だったらそうすると思うけど)だけど
主人公さんは、そうじゃなくて自分なりに何ができるか必死に考える点は大人だなと思ったし強いなと思った。
4)「ジャッジメンタル」と「敬意」
度々主人公が口にする言葉
この物語は、英語の取得率が日本人に比べ遥かに高いインド人の中で
なかなか英語を覚えるのが苦手(というか英語に触れる機会がなかった)主人公のお話。
インドは、小さい頃から英語を本格的に学ぶので年頃の娘ちゃんも茶目っ気いっぱいの息子君も仕事バリバリの夫も英語を操ってる感じで、子供や夫は主人公を軽くからかう感じで
「英語を話せない主人公」を笑ってます。
その度に、主人公の口からは「敬意」を払ってもらえないことにひどく傷ついてる感じ。
そんな彼女が姪っ子(唯一英語教室を通っているのを知っていて応援してくれている子)から借りた映画で「ジャッジメンタル」と言う言葉を知りその言葉を噛みしめながら
どんどん勉強していきます(かっこいい)
あるゲイを批判するクラスメイトに(同じインド人)に言葉を発します。
<人はみんな違う。 あなたから見て変でも彼から見たらあなたこそ変>
<でも心の痛みは誰でも同じ>
学んだことをすぐに共有する素晴らしいことで
クラスメイトも素早く受け入れる姿勢も素晴らしいと思った。
そんなこんなでインドにいるはずの主人公は、ニューヨークにいる目的である
ニューヨークに住んでいる姪っ子の結婚式(英会話教室を応援しているこの姉)で
スピーチをする際も今まで自分が学んできた英語や考えを自分の言葉で表現をするこの映画の山場のシーンでも「敬意」と「ジャッジメンタル」を使い熱いスピーチで
その場にいた家族や参加者全員心を動かされていたシーンは胸が熱くなりました。
5)自ら学ぶ姿は輝いている
この映画でのお気に入りのシーンは英会話教室に通う生徒たちが自ら積極的に
英語学習を楽しみながら行っているシーンはキラキラものです。
特に、いいなと思うのは習った言葉はすぐに自分の中で取り入れて楽しそうに使っている姿はキラキラと輝いています。
見ているこっちも嬉しくなります。
こんなふうに言葉を学ぶのは本来の姿でありそうあるべきだけど難しいよなと思った。
4)でも話した通り結婚式のスピーチは「伝えたい!」と心から思う気持ちがあれば
100点の巧みな文章に匹敵するもしくはそれ以上に人の心を動かす素敵な事例だなと思った。
どんなに完璧な分よりも気持ちでコミュニケーションをする大切さが身に染みました。
素敵な映画でした!